・ 掲載開始日 2009年11月15日 ・ 最終更新日 2009年11月15日 | |||||||
お手軽ながらも、カタログ写真のようにキレイな写真が撮れるテクニックです。 LEDライトセイバーに感銘を受け、試してみました。 なお、「時分割ライティング」という呼び方は当方が勝手に考えたものです。 | |||||||
○ 撮影方法 | |||||||
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デジタル一眼レフカメラなど、露光時間を長く設定できるカメラが必要です。 今回は小物を撮影するのでマクロレンズを使いました。 10〜20秒という長時間露光撮影になるため、三脚などによるカメラの固定は必須です。 背景紙はプリンタ用紙を使いました。(適当) | |||||||
肝となる照明器具です。 はじめはLEDライトセイバーを作ろうと思ってたんですが、面倒くさくなったので、LEDデスクスタンドを買いました。 Myecho LED-LDL0001-Bという製品で、通常は上の写真のようなカタチ使うのですが・・・ | |||||||
LEDライトセイバーっぽく使うため、まっすぐに伸ばします。 明るさは五段階調整できますが、一番暗くしても十分な光量でした。 | |||||||
撮影時のカメラ設定は以下の通り。 | |||||||
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部屋を真っ暗にし、シャッターボタンを押したら、ひたすらLEDデスクスタンドを振りかざします。 傍から見ると非常に怪しい儀式か何かに見えるので、周囲の視線にはくれぐれもご注意ください。 | |||||||
基本的には満遍なく光を振り撒けば良いですが、特定の方向だけ明るめにしたいときなどは、 その向きに光を当てる合計時間が長くなるような振り方をすれば良いです。 このように、大掛かりな設備を使わなくても、柔軟性のあるライティングを施すことができます。 | |||||||
○ 撮影結果 | |||||||
以下、いずれも左側が通常の蛍光灯光源下での撮影、右側が時分割ライティングでの撮影結果です。 | |||||||
ガラス細工のケーキです。 時分割ライティングにより、全体的に柔らかな感じになりました。 また、イチゴの表面の凹凸が明確になりました。 下部の透明感も向上しています。 | |||||||
ガラス細工のフルーツです。 これも同じ傾向ですが、ライトを振りかざした跡が写ってしまっています。 もっと面積の大きなライトにすれば緩和されると思います。 | |||||||
携帯電話N905iμです。 通常撮影では照明が写り込んでいて、表面の歪みも強調されてしまっています。 時分割ライティング撮影では、そのような歪みは見られません。 また、ゴールド部がキレイなグラデーションになっています。 | |||||||
第2世代のiPod nanoです。 シルバーっぽさがアップ。 | |||||||
コンパクトデジカメ FinePix F402です。 効果絶大、シルバーの質感が大幅に向上しました。 「FinePix」の文字やヘアラインも明瞭になりました。 しかし、指紋もハッキリと・・・(汗) | |||||||
こちらの時計も同様にシルバーの質感が向上し、ヘアラインが明瞭になっています。 だいぶ前に6000円くらいで買ったんですけど、もうちょっと高く見えるようになったかな? なぜこのようなテクスチャの明瞭化が起こるかですが、様々な方向からの照明結果が蓄積されることで、 窪んでいて光が当たりにくいところとそうでないところの差が明確になるため、と考えられます。 確率の問題で、試行回数が多いほどその事象の確率に近づいていくのと似ています。 ちなみに、リアルタイム3DCGで使われている陰影表現手法のSSAO(Screen Space Ambient Occlusion)は これに近い考え方が基になっています。 (参考:西川善司の3Dゲームファンのための「Gears of War 2」グラフィックス講座) | |||||||
A-4ロケットのミニチュアです。 時分割ライティングにより影が抑えられ、見栄えが良くなりました。 | |||||||
人工衛星スプートニク1号のミニチュアとガラス製の地球儀です。 ライトを振りかざした跡が写ってしまっています(汗) これは通常撮影の結果のほうがマシかも・・・ やはりガラスものに関しては、もっと面積の大きなライトを使ったほうが良さそうです。 | |||||||
聖闘士星矢のフィギュアです。 羽の見栄えが良くなりました。 | |||||||
FF12のフィギュアです。 通常光源下での撮影では全体的に影がかかりがちです。 時分割ライティング撮影ではしっかりと照らせますし、顔もハッキリとします。 | |||||||
○ まとめ | |||||||
時分割ライティングにより、手軽に被写体の質感を向上させることができました。 特にシルバー調の質感向上が著しいです。 また、感度を低くした長時間露光撮影であるためか、非常にノイズが少ないのも利点です。 しかし、少し彩度が落ちる傾向があるので、撮影後に補正を加えると良いです。 また、ガラス製のものはライトを振りかざした跡が目立ち易いので、ライトの当て方を工夫したり、 より面積の大きなライトを使うなどして緩和する必要があります。 「LEDライトセイバーを作るのはしんどそう・・・」と思う方でも、ここで紹介したようなLEDデスクスタンドで より手軽に同様の効果を得ることができます。 ブログやオークションなどで使う写真のクオリティアップにオススメです。 | |||||||
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