■ 掲載開始日 : 2020年09月07日
■ 最終更新日 : 2020年09月07日
 環境の変化がありエリーゼを手放しました。
 これまでのエリーゼとのカーライフを振返ります。

 購入した経緯はこちら
 レビュー本編はこちら
エリーゼを手放すことになった経緯
エリーゼとお別れ
諸費用精算
エリーゼの魅力

エリーゼを手放すことになった経緯

 結婚して新居に引っ越すのを機にエリーゼを手放すことになりました。
 別の車への乗り換えもせず、マイカー無しで生活することにしました。
 引越先のマンションは駅近で、日常の買い物は近所のスーパーで済みますし、車を使いたいときでも、マンション住民が使えるカーシェアがあり、
それが借りれなくても近所にもタイムズのカーシェアがいくつかあり、必要なときだけ借りるスタイルにしました。
 後で示しますが、エリーゼに限らず車は所有しているだけでけっこうお金を取られます。
 今後、やはりマイカーが必要となる可能性はありますが、少なくとも新生活でお金が厳しくなりがちなうちはマイカー無しでいくことにしました。
 エリーゼで鈴鹿サーキットを走行したことがありましたが、実はこの日は新居の購入を契約した翌日でした。
 車を手放すことも決めていたので、最初で最後のサーキット走行となることを意識しての参加でした。
 新居探しを始めたときから、一度はサーキットで走っておきたいという以前からの気持ちが一段と強くなっており、
その矢先に走行会の知らせが届いたので「これだ!」と飛びついたのでした。

エリーゼとお別れ

 コペンCeroのときは、高く買ってもらえるお店探しをしましたが、エリーゼについては迷うことなく、お世話になったオートプレステージさんにしました。
 実績の良い正規代理店ということもありますが、何より店長はじめスタッフの方々の丁寧で誠実なご対応のおかげで、
何かと心配事の多いエリーゼとのカーライフを気持ち良く安心して満喫することができました。
 オートプレステージさんで購入させていただけたことはエリーゼを所有できたことと同等以上に幸運なことでした。
 次のオーナーさんにもオートプレステージさんでご購入していただきたく、お返しさせていただくことにしました。
 オートプレステージさんの近所のコンビニで休憩&別れを惜しみます。
 この小径でスポーティーなハンドルの感触を忘れまい・・・。
 オートプレステージさんに到着。
 車を査定してもらっている間、惜しみながら店内を拝見しました。
 4年前、ここでエリーゼと対面したことが昨日のように感じます。
 買取の手続きを終え、いよいよお別れの時がやってきました。
 納車したときと同じこの場所でお別れです。
 駅まで送っていただく車から見たこの姿が最後となりました。
 今までありがとう・・・!

 駅まで送ってくださったのは店長。
 何だか4年前に初めて来たときの巻き戻しのように対称的です。
 しかし店長の丁寧で誠実なご対応は最後の最後まで変わらず。
 店長のこれまでのお仕事に関する興味深いお話や、僕のエリーゼとの思い出話で楽しく過ごさせていただきました。
 本当に感謝感謝です。
 4年前、契約した日の快晴とは対照的に曇り空。
 まだ残る寂しさを反映しているかのようです。

 その後、まもなく次のオーナーさんが決まったようで、注目度の高さが伺えました。
 お幸せに!

諸費用精算

 序編で書いた通り、元々は車に掛かる費用を気にして車離れだった身。
 果たしてあのときの心配はどれほど妥当だったのだろうかと予てから気にしており、細かく費用を記録し続けてきました。
 エリーゼの購入を検討される方の参考となることを期待し公開いたします。

 まず結論から。
 一般的に普及している車と比べてですが、

 ・特に高額なのは車両本体と修理代
 ・保険料(車両保険)も高め

 修理代は主にボディのことを指し、FRPなので一般的な板金のように治せないことに因ります。
 自分の場合はタイヤのホイールを擦ったくらいで、幸いボディに至る事故はありませんでしたが、ここは本当に気を使うところでした。
 保険料の高さは車両料率の高さ(後述)に起因しています。
 これらを除けば一般的な車と大差なく、保管環境(駐車場代)や使用頻度(燃費、有料道路代)次第という感じでした。

 では具体的に掛かった費用を見ていきます。
 費用カテゴリ粒度で支払額順にソートしています。
 車両本体価格も含む4年間の総額は約900万円でした。
 グラフにすると、この通り車両関連(本体価格+α)が圧倒的です。
 当然のことながら、所有にあたってはこれが最大のハードルとなります。
 自分はローンで少し無理をしてしまって、一時期かなりの節約生活を強いられてしまいました。
 無茶しやがって・・・。
 車両関連を除いた維持費等のグラフはこんな感じ。
 総額は398万円なので、年間平均約100万円掛かっていたことになります。

 以下、各カテゴリを詳細に見ていきます。
■ 車両
 ここはほぼ車両本体価格です。
 自分の場合は頭金約300万円で、残りを2年かけて返済しました。
■ 駐車(賃貸)
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 当時住んでいたマンションの駐車場が運よく1台分空いていたので契約しました。
 屋根付きの一番奥のスペースで、日照りや雨風の心配はなく保管環境としてはとても良かったのですが、
その分、相場よりも高めで、これが一番の維持費用となりました。
 毎月確実に引かれる固定費は、やはり最も慎重に検討すべき項目となります。
■ 保険
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 保険料は年齢や等級に依るところも大きいですが、趣味性の高いスポーツカーということで一般的な車よりも高いです。
 購入時の任意保険の大まかな条件は以下の通り。

 ・運転者の範囲:本人限定
 ・運転者の年齢条件:26歳以上
 ・車両保険:あり
 ・免許証の種類:ゴールド
 ・等級:6

 これで、割安になる3年単位の契約でした。
 車両料率は最初は8でしたが、4年目の更新の際には最高の9に上がっていました。
 2020年現在は料率制度が改訂され、最高の17となっているようです。
 ここらはさすがにスポーツカー。
 車両保険は高いですが、前述の通りFRPボディであるエリーゼではほぼ必須でしょう。

 2019年12月から、サーキット走行分の保険料が上乗せされた金額となっています。
 これは、もしエリーゼ以外の車を所有していた場合は、サーキット走行した1日分の保険料で済むところが、
自分の場合はエリーゼのみ所有なので長期でしか掛けられず、レース直前に契約⇒レース後に即解約で1ヶ月分を負担するという変則的なものとなりました。
■ 整備
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 オートプレステージさんからご案内いただく半年毎の点検が主です。
 一般的な相場から特別高いということはないのではと思います。
 半年に1回点検を受ける度に、オイル交換等のおかげか吹け上がりが良くなり、帰りのドライブが気持ち良かったです。
■ 有料道路
 これは普通車の料金が掛かるというだけで、エリーゼ特有の要素はないので詳細は省略します。
■ 燃料
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 燃料費も使われ方次第なところではありますが、燃費は参考になると思います。
 ハイオクなのでレギュラーより高くはなりますが、高速道路主体ではリッター16kmと、スポーツカーとしては優れています。
■ 税金
 これもエリーゼ特有の要素はありませんが、強いて言うなら重量税でエコカー減税適用外というところでしょうか。
 それとて維持費全体に占める割合は小さいです。
■ 駐車
 これはエリーゼ特有の要素はないので詳細は省略します。
■ アクセサリー
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 カーオーディオやドラレコ等の購入が主です。
 短期間に2個のドラレコを購入していますが試行錯誤の結果です。
 リアガラスに取り付ける前後カメラタイプを検討していたのですが、
VANTRUE N2 Proは吸盤が後方視界の邪魔になる高さになってしまうため、それがないTOGUARD CE40がベターでした。

 エリーゼ特有の要素はありませんが、新車で購入される場合はナンバーステーは必要になりますね。
■ 美観維持
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 年1回のコーティングと1〜2ヶ月に1回の洗車で、いずれもキーパーラボさんでお世話になりました。
 ここにどれくらい掛かるかはオーナーさん次第ですが、自分で洗車されるのであればもっと抑えられると思います。
■ 走行会
 鈴鹿サーキットでの走行会の参加費やレーシングギア等の費用です。
 これに、保険の項で言及した保険料(約4万円)が掛かりました。
 大きい出費ではありましたが、人生最初で最後(?)の良い経験ができ満足でした。
■ 修理
 幸い縁石でホイールを軽く擦っただけで、ホイール交換せずともキレイに修繕していただけました。
 もしボディのFRPを割るような事故を起こしてたら、これが最も大きい維持費となっていたかもしれないです・・・。

エリーゼの魅力

 エリーゼと別れるまでの数ヶ月、この車と過ごした日々を思い返しながら、改めてその魅力について考えました。

 本編でも記載した通り、エリーゼには様々な魅力があります。
 オープン、低アイポイント、クイックでリニアな操作感、程良いホールド感で疲れにくいProBaxシートはいずれも不変の魅力です。
 しかし、人間の方は慣れによりどうしても最初の感動というのは薄れていくもので、これらの魅力に関しては4年も乗ると
「もう十分満喫できたな」と、手放すことへの抵抗も然程大きくはありませんでした。

 しかし、最後まで手放すのが惜しいと思える魅力がありました。
 それが、多数の優美な曲線で構成された、この美しいフォルムです。
 そのデザインに心奪われて即決したあの日からどれだけ経っても、見る度に胸がすくような思いがしました。
 思えば、アストンマーティンのDB11等、街中で目を奪われる優美な車にはイギリス車が多いです。
 先の大戦で活躍した救国機スピットファイア然り、この国のマシンデザインは本当に素晴らしいです。
 優れたデザインの車は他にもフェラーリやランボルギーニ等ありますが、多くの人には手が届かないものである中、
このエリーゼは圧倒的なコスト対デザイン比であると言えます。

 それと、直接的な魅力ではありませんが、この車を所有していることで色々な方からお声をかけていただけるのも楽しい経験でした。
 信号待ちで自転車に乗った、エリーゼに詳しいおじさんから声をかけてもらったり(記事)、
同じく信号待ちで隣になった軽自動車の若い兄ちゃんから「これ、何て言う車ですか!?めちゃカッコイイですね!」と声をかけてもらったり
海岸近くの駐車場で寛いでいたら、近くの喫茶店の店主さんがお店から出て来られて「この車、憧れてるんですよ!見れて嬉しいです!」
と声をかけて下さったり、関東遠征で偶然お会いしたロータス仲間の方々(記事)や、
芦有ドライブウェイでもロータスオーナーさん含め色々な方と楽しくお話しさせてもらいました。
 このような楽しい経験も、エリーゼという車の魅力故のものです。
 エリーゼを所有したことと併せて良い思い出となりました。
 4年間あっという間でしたが、夢のような時間を過ごさせてもらいました。

 エリーゼよ、ありがとう・・・!
エリーゼ S3 CR レビュー <序編>
エリーゼ S3 CR レビュー <本編>
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